大統領、上院、下院を実質的に民主党が占めるブルーウェーブになりました。
そこで、今日の記事では民主党政権となった場合に注目度が上がるであろう(というかすでに上がっている)大麻関連のETFについて見ていこうかと思います。
みなさんこんにちは&こんばんは。「極小なことからコツコツと」管理人のけんとです。
(念の為書いておきます)
もちろん日本では大麻は違法です。
あくまで米国株投資としての記事ですので、決して大麻利用を薦めている記事ではないです!
個人的な話で恐縮ですが、禁煙をして1年半が過ぎました!
体重は10kg近く太りましたが(笑)
吸わなくて良いならこういった嗜好品はいらないですね。
いつものように先に結論です。
先に結論
- 大麻市場は世界的に成長するとの予測が多いです
- 米国でもバイデン政権は大麻解禁の方向に動くと予想されています
- この大麻銘柄にまるっと投資できるETFはMJ(パッシブ)とYOLO(アクティブ)の2つ
- 過去の運用パフォーマンスを見ると、YOLOのほうが優れている
- でも、両ETFは残念ながら国内証券会社では購入不可
- 海外証券会社を使うか、ETFに含まれる個別株を物色するかしか方法はない
- ただし、大麻銘柄が好調なのはほんとこの半年。それまでは下落基調なことは注意が必要
大麻の合法化・解禁が続いている
バイデン次期大統領の公約や民主党が好む政策が実施しやすくなると予想されています。
バイデン次期大統領の公約としては、以下のようなものがあります。
増税や環境・医療への取り組みはよく見ますね。
特に、太陽光パネルは大量に増設するということもあり、多くの太陽光銘柄の株価が上昇しています。
むしろ上昇しまくっています。
そのなかで、大麻です。Cannabisです。
医療用のみならず、嗜好品としても大麻の合法化が進んでおり、バイデン新政権では大麻により寛容となることが予想されています。
2020年11月3日の大統領選挙の同日にあった住民投票の結果、新たに4州が大麻利用が合法となり、合計で15州で嗜好品としての大麻が解禁になっています。
また、35州では医療用大麻の利用が認められています。
連邦政府レベルでは大麻は違法ですが、この規制が緩和されるのではないかとの憶測もあるようです。
このような背景から、大麻への注目が高まっています。
大麻株の上昇控えめ、米大統領選前に冷静な投資家 #株 #大麻 #米大統領選 https://t.co/51BIfLJm63
— ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 (@WSJJapan) October 21, 2020
実際に、2021年1月5日のブルーウェーブ確定となった翌日には大麻を含めたバイデン新政権の公約関連銘柄の株価が上昇しています。
米株市場で銀行や大麻、再生エネルギー銘柄が上昇-民主党に勢いで https://t.co/wRPpF99Kow
— ブルームバーグニュース (@BloombergJapan) January 7, 2021

大麻市場の成長性
大麻市場については、世界的にそこそこ成長するのではないかというレポートが多いです。
どのレポートも有料だったので、要旨の部分のみの切り取りです。
Research and Markets社のこちらのレポートでは、2018年145億ドルだった市場規模が、2024年には891億ドルへと年平均37%で成長すると予想しています。
また、Mordor Intelligence社のこっちのレポートでは、2020年~2025年の大麻市場の年平均成長率は14.5%だとしています。
医療用大麻市場については、Market Data Forecastのこっちのレポートでは2020年の市場規模が134億ドルだったものから、2025年には444億ドルへと年平均で22.9%も成長していくと予想されています。
こちらのレポートでは、米国だけでなく、ポルトガル、カナダ、ジャマイカ、オーストラリア、南アフリカなども医療用大麻の合法化を進めていると述べてあり、年平均では21%も成長すると予想しています。

大麻ETFはコレ!MJとYOLO
大麻ETFは7つ
いつものごとく、ETF.comで「cannabis」で検索をかけると7つETFがヒットします。
このうち、運用金額を見ると、MJとYOLOがそこそこの額となっています。
ですが、THCX以下はとっても運用金額が低いので、流動性や早期償還リスクが高いのではないかと思います。
なので、ここではMJとYOLOに限定して、ETFの中身をチェックしていこうと思います。
Ticker | 正式名称 | 運用金額 |
MJ | ETFMG Alternative Harvest ETF | $1.23B |
YOLO | AdvisorShares Pure Cannabis ETF | $202.97M |
THCX | The Cannabis ETF | $58.85M |
POTX | Global X Cannabis ETF | $50.90M |
MJJ | MicroSectors Cannabis Index ETN | $44.51M |
CNBS | Amplify Seymour Cannabis ETF | $38.43M |
TOKE | Cambria Cannabis ETF | $21.74M |
ただし、この記事を書いている2021年1月時点では、SBI証券、楽天証券、マネックス証券のすべてで、これらのETFを扱っていませんでした。
購入する際にはサクソバンクなどを利用しないといけません(なかなか手間です)。
国内で購入できないETFの記事を書くのかを言われそうですが・・・
ETFの中身を見て個別銘柄を物色するという方法のほうが現実的かもしれません。
MJとYOLOの特徴
設定はMJのほうが古く、2015年から運用しています。
YOLOは割と最近の2019年からです。
経費率は両方ともに0.75%であり、低くはありませんが、テーマ型としては妥当なラインかなと思います。
組入銘柄としては33と35銘柄と、少し少なくなっている感じはしますが、それだけこのテーマの銘柄が少ないのかもしれません。
あ、いちばん大事なことですが、MJはインデックス型のパッシブ運用ですが、YOLOはアクティブ運用です。
一般的にアクティブ運用のほうが経費率は高いはずですが、これ同じですね。
項目 | MJ | YOLO |
運用会社 | ETFMG | AdvisorShares |
設定年月日 | 2015年12月 | 2019年4月 |
経費率 | 0.75% | 0.75% |
組入銘柄数 | 33 | 35 |
運用金額 | $1.23B | $202.97M |
組入銘柄
上位10銘柄の比率を見ると、運用の分散が効いているのはMJのほうかもしれません。
ただ、YOLOはアクティブ運用ということで、未上場投資信託やデリバティブへの投資が多くなっています。
両ETFは国内の証券会社では購入できません。
が、米国個別株として購入できる銘柄は赤字ティッカーで示しています。
どちらも米国株の比率は少ないです。
YOLOにはIIPRというリートが入っているのが特徴的です。
順位 | MJ | YOLO |
1位 | Aphria(9.76%) | MUTUAL FUND (OTHER)(28.16%) |
2位 | Canopy Growth(8.11%) | DERIVATIVE SECURITIES (OTHER)(18.58%) |
3位 | Tilray(TLRY)(7.50%) | Village Farms(9.42%) |
4位 | GrowGeneration(GRWG)(7.27%) | Innovative Industrial Properties(IIPR)(7.93%) |
5位 | GW Pharmaceuticals(GWPH)(6.80%) | U.S. Dollar(7.09%) |
6位 | Cronos Group(6.39%) | GrowGeneration(GRWG)(5.81%) |
7位 | Aurora Cannabis(6.18%) | GW Pharmaceuticals(GWPH)(4.20%) |
8位 | Village Farms(4.79%) | Aphria(3.64%) |
9位 | HEXO(4.26%) | Canopy Growth(3.01%) |
10位 | OrganiGram(3.04%) | Greenlane(GNLN)(1.81%) |
上位10位比率 | 64.09% | 89.66% |
個別銘柄のかんたんな特徴とURLは下になります。
個別株価の推移を見ると、GRWGが圧倒的に値上がりしています。

過去のパフォーマンス
ではMJとYOLOのパフォーマンスを比較していきましょう。
先程も指摘しましたが、MJはパッシブ、YOLOはアクティブ運用です。
そして、経費率は両方同じです。
YOLOが2019年4月から開始となっているので、そこからの推移を示したものが下の図になります。
青がMJ、水色がYOLOです。
2019年4月スタートだと、MJもYOLOも運用損失がでてしまいます。
MUで-49.5%、YOLOで-20.0%です。
だたし、この半年に限ってみると水色のYOLOはかなりのパフォーマンスを叩き出しています。
+95.6%です。
一方で、青のMJは35.3%程度にとどまっているので、直近半年のパフォーマンスに関しては水色のYOLOのほうが優れています。
先程の資料でも紹介しましたが、大麻市場は2018年以降結構なスピードで市場が成長していると予想されていました。
なので、2018年以降のMJの価格推移を見てみます(YOLOは2019年4月以降の設定なので割愛)。
どうでしょう。
2018年1月諸島は約$35だった価格が、2020年1月には$17.7にまで低下しています。
大麻市場は成長していると報告がありましたが、そこまで右肩上がりの価格上昇ではなく、ほんと直近半年が上がっているという感じです。

まとめ
記事をまとめます。
ここがポイント
- 大麻市場は世界的に成長するとの予測が多いです
- 米国でもバイデン政権は大麻解禁の方向に動くと予想されています
- この大麻銘柄にまるっと投資できるETFはMJ(パッシブ)とYOLO(アクティブ)の2つ
- 過去の運用パフォーマンスを見ると、YOLOのほうが優れている
- でも、両ETFは残念ながら国内証券会社では購入不可
- 海外証券会社を使うか、ETFに含まれる個別株を物色するかしか方法はない
- ただし、大麻銘柄が好調なのはほんとこの半年。それまでは下落基調なことは注意が必要