今日の記事は、SBI証券で人気の投資信託、SBI・ヴァンガード・S&P500・インデックス・ファンドと、その本家にあたるVOO(Vanguard S&P 500 ETF)の比較になります。
SBI・ヴァンガード・S&P500・インデックス・ファンドと呼ぶのは長いので、公式の愛称SBI・ヴァンガード・S&P500を使おうとも思いました。
でもそれも長いです!
なので、この記事ではSBIVOOと6文字で表記します!
比較対象となるもう片方のVanguard S&P 500 ETFはティッカーシンボルのVOOと表記します。
みなさんこんにちは&こんばんは。「極小なことからコツコツと」管理人のけんとです。
だいぶ涼しくなってきました。
夏が嫌いなわたしとしてはやっと終わってくれたとホッとしています。
以前、楽天VTIと本家VTIの比較記事を書きました。
VTIは全米株式を対象としたETFです。
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【詳細比較】本家VTIと楽天VTIはどっちが良いか?
まだまだ残暑がしんどいです。 涼みに行こうと9月上旬に予定していた北海道旅行も、航空機減便の影響でキャンセルせざるを得なくなりました。 残念です。 みなさんこんにちは。「極小なことからコツコツと」管理 ...
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今日はVTIと同じく大人気のETFであるVOOの国産モノ(SBIが出しています)と本家モノ(ヴァンガードが出しています)の比較になります。
VTIの場合は本家のほうが良いという結論になりましたが、VOOの場合はどうでしょうか。
ちなみに、ETF.comより時価総額でソートした上位ETFが下の図になります。
SPY、IVV、VOOは出している会社が異なるだけで、全部同じS&P500のインデックスファンドになります。
この3つのうち、VOOが一番後発なので4位になっています。
でも、手数料の面で今は3つの中でもVOOのが人気あるかな。
図をみてもらうとすぐわかりますが、VTI(3位)もVOO(4位)も大人気です。

金融資産の運用は自己責任でお願いします。
SBIのVOOと本家VOOのリターン比較
では、SBIVOOと本家VOOの価格推移を見ていきましょう。
SBIVOOは2019年9月26日に設定されているまだまだ新しい投資信託になります。
なので、この1年分しかSBIVOOと本家VOOは比較することができません。
ちなみに、VOOはSPYやIVVよりも新しいとはいえ、2010年9月販売開始されており、もう10年の運用実績があります。
2019年9月26日から2020年9月14日までの1年弱分の日次価格の推移を示したものが下の図になります。
両者の価格差を考慮し、2019年9月26日の価格を1に基準化した推移に変換しています。
両者同じインデックスファンドですので、ほぼほぼ同じ推移をたどっています。
でも、ちょっとだけ違います。
相関係数は0.96なので高い相関ですが、1ではありません。
同じインデックスに連動したファンドなのに価格が違う理由としては、①分配金と②為替リスクがあげられます。
本家VOOは分配金があり、為替リスクを投資家自身が取る必要があります。
一方、SBIVOOは分配金がなく、為替リスクはSBIVOOの値動きに含まれています。
そこで、2019年9月26日に、SBIVOOと本家VOOをそれぞれ100万円分購入するとします。
そして、2020年9月14日まで運用した場合の資産価値の変動を示したものが下の図になります。
本家VOOで発生する分配金は再投資しないものとして資産価値に単純加算しています。
また、本家VOOの日次資産価値は日次の為替レートを使って円換算しています。
ほとんど同じです。
2020年9月14日次点での評価額は次のようになります。
100万円の投資で、わずか200円程度の差しかありません。
しかもSBIVOOのほうが評価額が大きいです。
- SBIVOO 1,118,300円 (+11.830%)
- 本家VOO 1,118,082円 (+11.808%)
楽天VTIと本家VTIとの差は、1年間の運用で4%程度本家VTIのほうが成績が良かったです。
でも、こちらのSBIVOOと本家VOOはそこまでの差はありません。

SBIのVOOと本家VOOのコスト比較

VanguardWEBページより
リターンはほぼ同じでしたが、コストはどうでしょうか。
SBIVOOと本家VOOはのコストの特徴をまとめたものが下の表になります。
かかってくる費用の項目は両者で異なります。
大きくは運用管理手数料と為替手数料です。
SBIVOO | 本家VOO | |
購入(買付)手数料 | なし | |
運用手数料 | 0.162%程度 | 0.03% |
為替手数料 | なし | あり(住信SBIネット銀行だと4銭) |
目論見書など | こちら | こちら |
通常は海外のETFを購入時に約定代金の0.45%のコストが買付手数料としてかかってきます。
でも、SBI証券だと本家VTIを含めて本家VOOの買付手数料は無料です。
買付手数料が無料のETFは全部で9種類あります(こちら)。
本家VOOの場合は外貨決済が必要となり、為替手数料が発生します。
SBI証券で円貨決済をすると1ドルにつき25銭かかりますので、住信SBIネット銀行でドル転をして外貨決済をしておきましょう。
この場合は1ドルにつき4銭の手数料で済みます。
為替手数料については下の記事にまとめてますので、よければ御覧ください。
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それでは、SBIVOOと本家VOOにそれぞれ100万円投資した際のトータルコストを見てみましょう。
分析期間は2019年9月26日~2020年9月14日なので、ざっくりと1年間の運用ということにしておきます。
- SBIVOO 1,620円 (投資金額の0.162%)
- 本家VOO 1,094円 (投資金額の0.109%)
本家VOOのほうがコストはすこし安く済みます。
本家VTIもそうでしたが、やはり間に1つ証券会社が入りますからその分手数料が増えてしまいますね。
でも、その差は500円程度です。
100万円の0.05%に過ぎません。

トータルでどっちがお得なのか
リターンはちょっとだけ(200円くらい)SBIVOOのほうがよかったです。
一方で、コストはちょっとだけ(500円くらい)本家VOOはのほうが安かったです。
結果、ほとんどかわらないです。
それぞれのリターン、コスト、トータルでの純利回りを示したものが次表です。
SBIVOO | 本家VOO | |
リターン | 11.830% | 11.808% |
コスト | 0.162% | 0.109% |
ネットのリターン | 11.668% | 11.699% |
ほんのちょっとだけ0.011%だけ本家VOOのほうが優れています。
これは分析期間を2019年9月26日~2020年9月14日にしているからそうなっているかもしれない程度の誤差ですね。
もう、SBIVOOと本家VOOはどっちでも良いという結果です。
むしろ、次に当てはまる人はSBIVOOを選ぶほうが楽ということまでありえます。
- 為替リスクを考えるのが手間だと思う人
- つみたてNISAをSBI証券で行っている人、かつ、本家VOOを特定口座購入している人
特に、上の2番目に該当する人はSBIVOOを選ぶことを強くすすめます。
なぜなら、本家VOOをSBI証券で買っているのと税金がかかりますが、つみたてNISA口座でSBIVOOを購入すると無税になります。
つみたてNISAの枠にSBIVOOが入る余地がない!という人もいるかもしれませんが、むしろSBIVOOのために枠を開けるほうが良いと思います。

まとめ
まとめます。
ここがポイント
- 人気のSBI証券の国産VOOと本家のVOOとのパフォーマンスを比較
- 運用益は両者ほぼ同じ(あたりまえ)
- コストも両者ほぼ同じ
- なので、結果として好きな方を選べば良い
- つみたてNISA利用を考えるならSBIVOOを購入が良いです