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【11月の大統領選挙】過去データから見る選挙後の株価:上がる?下がる?

もうすぐ米国大統領選挙です。11月3日です。

大統領選挙は米国の金融市場に大きな影響を与えることが予想されます。

そこで、今日はこれまでの大統領選挙が米国株式市場にどのような影響を与えたかをざっくりと俯瞰していきたいと思います

みなさんこんにちは&こんばんは。「極小なことからコツコツと」管理人のけんとです。

 

先に結論です。

先に結論

  • 過去10回の大統領選挙が米国株式市場S&P500に与える影響を計量モデルを使って分析しました
  • 短期的には下落と上昇が半々でしたが、中期的にはポジティブな反応が多いです
  • なので、大統領選挙後の短期反応を見てからエントリーがよいのではないでしょうか
  • もちろん、今は決算期ですし、個別株全てに当てはまるものでは有りません

 

では、本題の記事に移ります。

 

けんと
毎回になりますが、このブログはただの情報提供です。

金融資産の運用など、行動は自己責任でお願いします。

 

過去の米国大統領選挙

米国の大統領選挙は4年に1回、11月の第1火曜日に一般投票が行われます。

今回2020年の場合には11月3日が第1火曜日です

日本だと文化の日で祝日です。

 

1980年以降の選挙日と大統領当選者は下記のようになっています。

当選回数は民主党4回、共和党6回なので、近年はやや共和党の比率が高くなっていますね。

一般投票日 大統領当選者 政党
2016/11/8 ドナルド・トランプ 共和党
2012/11/6 バラク・オバマ 民主党
2008/11/8 バラク・オバマ 民主党
2004/11/4 ジョージ・W・ブッシュ 共和党
2000/11/7 ジョージ・W・ブッシュ 共和党
1996/11/5 ビル・クリントン 民主党
1992/11/3 ビル・クリントン 民主党
1988/11/8 ジョージ・H・W・ブッシュ 共和党
1984/11/6 ロナルド・レーガン 共和党
1980/11/4 ロナルド・レーガン 共和党

 

米国の大統領は任期4年間です。

日本の内閣総理大臣のように、任期途中で変わるとうことがほぼほぼありません。

なので、大統領選挙は米国の向こう4年間の方向性を決めるとても重要なイベントです。

それもあって、大統領選挙は金融株式市場に多大な影響を与えることが容易に想像できるかと思います。

 

けんと
ということで、選挙によって株式市場がどのように動いたかを過去データで検証していくよ

 

前回、2016年の米国大統領選挙の株価への影響

米国はこれまで58回の大統領選挙を実施しています。

選挙前後の株価の推移を58回チェックするのは大変なので、今回は1980年以降の10回の大統領選挙をチェックしていきます

また、米国株式市場をどの指標で捉えるのが最も望ましいのかについては、議論があるかとは思いますが、ここではS&P500を使います

 

以下は、前回の大統領選挙(2016年11月8日)前後のS&P500の推移を示したものです。

真ん中の縦線が選挙日です。

左図と右図は同じS&P500の散布図(通常は折れ線グラフやロウソク足の図)です。

この図の特徴を捉える近似的な線を、曲線(3次関数)で捉えたパターンが左図、最も簡単な直線で捉えたパターンが右図になります。

 

左図は以前の事故と株価との関係を分析する際に使った、regression-discontinuity design(回帰不連続デザイン)で近似線を求めています

この回帰不連続デザインは相関ではなく因果関係を導出する計量手法です。

 

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右図は構造変化モデルを用いた最小二乗法で近似線を求めています

要は、左図はより柔軟な関数系を想定したわりと新し目の分析手法から求めたもの、右図は古典的な方法で求めたものという認識でOKです。

 

さて、選挙翌日、左図も右図も近似線が上方向にジャンプしています。

これは大統領選挙翌日に短期的に株価が跳ね上がったことを意味します。

短期的にS&P500で40ポイント程度上昇しています

 

また、選挙前と後とで、中期トレンド(前後の4程度の期間です)も変化しています。

選挙前は下降トレンドだったものが、選挙を起点として上昇傾向に転換しています

 

したがって、2016年の大統領選挙では短期的に株価が上昇、かつ中期的なトレンドも転換したといえます。

単純な手法でも手の混んだ手法でも同様に確認されているので、この結論はわりと頑健だといえるでしょう。

割愛しますが、統計的な有意性も確保できています。

 

けんと
2016年の大統領選挙は株式市場を大きく好転させたと言えるよ

 

さらに過去の9回分大統領選挙を一気にチェック

2016年の大統領選挙と同様に、1980年~2012年までの9回の大統領選挙についてもチェックしてきます。

先ほどと同じS&P500を用いています。

一つ一つ解説するのはとても冗長になるので、結論だけ一気に書いていきます。

左図と右図で異なる傾向がある場合、左図のほうが信頼性が高い点に注意ください。

 

2012年の大統領選挙

  • 短期的には株価が下落
  • 中期的にはトレンドは上昇方向に転換

 

2008年の大統領選挙

  • 短期的には株価がやや下落
  • 中期的なトレンドは上昇方向に押し上げ(下落トレンドが緩やかになっているから)

 

 

2004年の大統領選挙

  • 短期的には株価が上昇
  • 中期的なトレンドは変化なし(短期的ジャンプしただけで、傾向は変わってない)

 

 

2000年の大統領選挙

  • 短期的には株価が少しだけ下落
  • 中期的なトレンドは上昇方向に押し上げ(下落トレンドが緩やかになっているから)

 

 

1996年の大統領選挙

  • 短期的には株価が上昇
  • 中期的なトレンドは変化なし(短期的ジャンプしただけで、傾向はあまり変わってない)

 

 

1992年の大統領選挙

  • 短期的には株価が下落
  • 中期的にはトレンドは上昇方向に転換

 

 

1988年の大統領選挙

  • 短期的には株価が下落
  • 中期的なトレンドは変化なし(短期的ジャンプしただけで、傾向はあまり変わってない)

 

 

1984年の大統領選挙

  • 短期的には株価が変化せず
  • 中期的なトレンドは上昇方向に押し上げ(上昇トレンドがさらに顕著に)

 

 

1980年の大統領選挙

  • 短期的には株価が上昇
  • 中期的なトレンドは下落方向に転換

 

 

けんと
10回分の結果を次にまとめます。

 

10回分の選挙結果と株価変化の取りまとめ

過去10回の大統領選挙の短期および中期トレンドに対する米国市場(S&P500)への影響をまとめると次のようになります。

短期では、10回中4回がプラス、5回がマイナス、1回が中立です

中期トレンドでは、10回中6回がプラス、1回がマイナス、3回が中立です

2000年と2008年はドットコムバブル崩壊とリーマンショックがありました。

なので、もしこれらの大きなマクロショックがなく、選挙前から上昇・または平行トレンドであったとならば、この2回の選挙後は市場はさらなる上昇トレンドになっていた可能性が高いです。

 

選挙年 短期 中期トレンド
2016年 上昇(+) 下落→上昇に転換(+)
2012年 下落(-) 下落→上昇に転換(+)
2008年 下落(-) 下落→ゆるやかな下落(+)
2004年 上昇(+) 変化なし(・)
2000年 下落(-) 下落→ゆるやかな下落(+)
1996年 上昇(+) 変化なし(・)
1992年 下落(-) 下落→上昇に転換(+)
1988年 下落(-) 変化なし(・)
1984年 変化なし(・) 上昇→さらに上昇(+)
1980年 上昇(+) 上昇→下落に転換(ー)

 

短期的には上昇も下落もありえるようですが、中期的にはポジティブな反応をすることのほうが多いです’(6割)。

なので、過剰に信じることは禁物ですが、市場は大統領選挙をわりとポジティブに判断する傾向にあるといえるのではないでしょうか

いずれにしろ、すべての選挙で市場に影響を与えていますので、大統領選挙は注意は確実に必要ですね。

 

もしかすると、このように思われる人もいるかもしれません。

 

選挙日前後2ヶ月の計4ヶ月ではなく、もっと長い期間を取らないと分析にならないじゃん
隣人A

 

でも、長い期間を取ると、他の要因(戦争といったマクロ経済に与える経済情勢の変化など)が絡んでくるので、中期トレンドに対する選挙の影響の正確な判断ができなくなります。

回帰不連続デザインを使っているので短期の影響は問題なく判断できますが・・・

一長一短です。

まぁ、データをそろえると中期トレンドもより正確に分析できるとは思いますが、とってもだるいので・・・

機会があればもうちょっとちゃんとデータ分析してみます。

 

けんと
短期と中期を見ると、過去10回中9回は市場がポジティブな反応をしています

 

まとめ

今日の記事をまとめます。

 

ここがポイント

  • 大統領選挙は金融市場にとっても重要なイベントです
  • 過去10回の大統領選挙がS&P500に与える影響を分析しました
  • 短期的には下落と上昇が半々でしたが、中期的にはポジティブな反応が多いです
  • なので、大統領選挙後の短期反応を見てからエントリーがよいのではないでしょうか
  • もちろん、今は決算期ですし、個別株全てに当てはまるものでは有りません

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